題詠短歌シリーズ『ゆうべの熱は銀紙の中』 011-020
少しづつ練習に詠んでいる過去の題詠短歌から、011-020を。
お題は題詠blog2011から拝借しています。
011:ゲーム
ルールのないゲームに追われる電車にて狩りなどしている社会人たち
012:堅
サヨナラの場面で打球が声を裂く 中堅手(センター)が跳んだグラブの先は
013:故
「何故?」と聞く君は誰だろ 覚えてない たぶん事故だよ それじゃサヨナラ
014:残
食べ残す行儀の悪さを咎めてもそれが彼女の譲れぬ作法
015:とりあえず
とりあえず、何から話せばいいのでしょう 一昨日泣いてたあの子のことでも
016:絹
ぷちぷちと絹さやの筋を取る5時に電話が鳴ってる 手が離せない
017:失
授業中隠れて人間失格を読んでた自分に今も酔ってる
018:準備
ちょっと待って そっちの準備はできてない てっきり傷つけられるとばかり
019:層
大層な言い訳ばかりを並べてる君はその手で鍵をかけてる
020:幻
夢なのか幻なのかも曖昧なゆうべの熱は銀紙の中
* 短歌関連