第9回近藤芳美賞に応募したこと
初めて短歌の連作の賞に応募した。
結果は入選だった。
近藤芳美賞はまず入選内定通知が届き、そのあと奨励賞以上に決まったら期日までに追加で通知が届くシステムらしい。内定通知のあと、毎日どきどきしながらポストを覗いてはポスティングのチラシだけを取り出す日々を続け、期日になっても通知は来なかった。
悔しかった。わたしなんてこんなもん、と納得したくなかった。いろんなことを「わたしなんてこんなもん」と言って諦めてきたけど、本当は自分のことを諦めたくなかったんだ。諦めたくないからつくってるんだ。圧倒的に悔しかった。このときの悔しさで、もうしばらくはがんばれるな、と思った。
近藤芳美賞に出した連作『異界へと』は、東直子さんの連作講座の課題としてつくったものを手直ししたものだ。それまで連作のつくり方がわからなくて手応えのない日々を過ごしていたんだけど、講座で教わったことをもとに『異界へと』をつくったとき、「あ、連作をつくるってこういうことなのか」とわかった気がしたのだ。わたしの短歌連作のスタイルはここにあるな、わたしでも連作はつくれるんだな、そう思えた連作だった。
夫には「そうやって編んだ連作が入選するのはすごいことだよ」と言われた。とにかく悔しい気持ちでいっぱいだったけど、つくりたいようにつくった(そして目指したいところがようやく見えた)連作が入選したことは喜んでいいのかもしれないな。
15首で応募できる賞が近藤芳美賞しかないため、ここに出したんだけど、次はもっと長い連作をつくりたい。わたしはきっとまだがんばれる。
応募作の抄録はリンク先中ほどにPDFで掲載されています。
完全版はネットプリントで配信しているので、よろしければご覧いただければと思います。
☆ネットプリントのお知らせ
— ねぎ (@spice16g) 2022年3月29日
第9回近藤芳美賞応募作『異界へと』をネットプリントに登録いたしました。
お読みいただければうれしいです!
セブン:79287609
ファミマ・ローソン:872R9TUEQY
A41枚 白黒 20円 4月5日まで