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さらさら録

日々のさらさらの記録

夢日記 15.08.22

心身のこと 日々のこと 自分のこと
昼寝をしていた。元々PMDDを起こしているところに寝屋川の事件がトリガーとなって強いうつ状態が引き起こされ、今朝起きてからは世界のすべてに絶望し、そして己の精神の脆さにほとほと嫌気がさしていた。PMDDとは月経前不快気分障害のことで、PMS月経前症候群)への理解すらあまり進んでいない日本ではあまり周知さていないがDMS-5ではれっきとしたうつ病に分類されている。
それはともかく、PMDDによる自殺衝動が強く、死ぬことしか考えられなくなった。自分のホルモンに殺される、その前に頓服を飲んで眠ることをぎりぎりの理性で選択した。そして眠っている間に夢を見た。起きて1時間経っても薬のせいか頭はぼんやりとしていて、でも夢の内容だけは覚えている。わたしはたびたび夢を見てはツイッターに書き残すのだが、今日はブログに書いてみる。

目を覚ますと、見覚えのない天井を上に、あまり寝心地のよくないベッドに服も着ず横たわっていた。名古屋なのか東京なのかそもそも日本ですらないのかわからない。もそりと下のほうでした気配に神経を研ぎ澄ますと、誰かが足首に糸を巻きつけ結っていた。白くすべらかなワックスコードだった。わたしは上半身を起こし、糸を結う者を見た。長い髪から切れ長な目が覗き、きれいな鎖骨を持つ細い男だった。「なんで、そうして糸を巻くの」と問うと、左足首に巻き終えた糸を小さな鋏でぱちんと切り、右足首に跪いて糸を巻く男は答えた。「こうでもしないと、君はこの世界ではないどこかへ消えてしまうから」と。もしわたしがこの世界を去ったとしても、それは自分の脆さ弱さによるものであって誰のせいでもないのだ、繋ぎ止めたところでわたしがその糸を切ってしまえばどこへでも行ける。そう言っている間に男は右足首にも糸を巻き終わり、わたしの左手首を掴み傷跡をそっと撫で、右手首に糸を巻き始めた。「君が自分の意思でこの世界から去るのは自由であって、僕に止める権利はない。ただ、僕は人が自ら命を絶つのを見たくない、それだけだ」と男が言い終わる頃にはわたしの右手首は男の左手首に繋がれていた。「動けない、動けないじゃない」とわたしは強く頭を振り泣き叫んだ。男はそんなわたしの両頬に手を添え頭の動きを止めると、そのままわたしを寝かせ、あやすように全身を撫で、そして交ざり合った。わたしは涙と汗とその他の水分でどろどろになっていた。自由になっている左手で、男の背中を殴り爪を立て肩やきれいな鎖骨を噛んだ。それでも男は動きを止めなかった。次に目を覚ますと男の姿はなく、右手首に巻かれていた糸はベッドサイドのポールに結わえられていた。視界の隅に残されていた小さな鋏に手を伸ばし、わたしは糸を切ろうとした。鋏は右利き用だった。刃はつるつるりとワックスコードを滑るばかりで、どうしたって切ることができずもがいた。
ここで目が覚めた。

白い糸を巻きつけるのは、川上弘美の『なめらかで熱くて甘苦しくて』の中の『terra』の影響を存分に受けているし、「繋ぎ止めておかないと」という言葉は永田和宏河野裕子に対して抱いた感情の影響だろう。最近読んだ本のうち、いくつかの影響をはっきりと受けている。

なめらかで熱くて甘苦しくて

なめらかで熱くて甘苦しくて

そうしたものと現在の心境が混ぜ合わさって混沌とした夢を見たのだろう。夢なのか願望なのかもわからない、だけど書き留めておきたいと思った。
もちろん、目を覚ましたわたしの体のどこにも糸は巻かれていない。
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