短歌の目 第14回:12月 唯一として飲み干すカフェオレ
題詠 5首
1. おでん
だし汁に染まったおでんの大根の白さが今ではもう懐かしい
2. 自由
海を行く魚のような自由さで泳げやしない朝の乗換
3. 忘
忘れないことそれだけが生きている唯一として飲み干すカフェオレ
4. 指切り
指切りをする幼さが愛おしい守られないと知っているけど
5. 神
阪神のラッキーセブンの風船がただ眩しかったカクテル光線
テーマ詠「冬休み」
みかん剥く手と手は染まって真っ黄色たくさん食べて大きくなあれ
雪を待つ人に予報が変わったと伝えられずに手袋渡す