『赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア』を読んだ
クリニックを変わってから、心的外傷があることを指摘され、手に取った本。
赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア: 自分を愛する力を取り戻す〔心理教育〕の本
- 作者: 白川美也子
- 出版社/メーカー: アスクヒューマンケア
- 発売日: 2016/05/26
- メディア: 単行本
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「ああああ……」という感じで泣きながら読んだ。複雑性PTSD・DESNOS(慢性化したトラウマによる症状)という概念を知って「これだ……」と腑に落ちた。
赤ずきんとオオカミの物語仕立てで読みやすくやさしい語り口で寄り添いながら、トラウマの自覚やそこからの回復を説いてくれる。当事者だけでなく支援者にも読んでほしいし、トラウマが引き起こす症状についてももっと知られてほしいと思った。支援者のために1章あてられているので、身近にトラウマを抱えた人がいる場合は読んでみると手助けになるかもしれない。
著者が東日本大震災での心理ケアに当たったことから、災害トラウマへの対応に1章あてられている。これもまた、大きなトラウマを抱えている人の指針になるんじゃないかな。
登場人物に感情移入しながら読むことで、回復過程を疑似体験でき、それをセルフケアへとつなげていける。何度も繰り返し読んで、自分のケアをしていけるようになりたい。