短歌の目 5月 束ねるリボンに棘抜け落ちて
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今月もよろしくお願いします!
1.青葉
目に青葉 君には光 白いシャツ 鰹のたたきを夕食とする
2.くつ
ぽろぽたと可憐に鳴らす水琴窟そのやさしさでうたい続けて
3.カーネーション
薔薇とカーネーションを間違える人が束ねるリボンに棘抜け落ちて
4.衣
ブラウスを干したベランダ眩しくて飛鳥時代の衣を思う
5.夕なぎ
夕なぎを繰り返す街終わらない営みの中眠りにつくひと
テーマ詠 運動会
並べない列の向こうで揺れている赤白赤白まあるい頭
頭上にも目前にも網絡められヒトからムシへと変えられていく
ピストルの半音後から走り出す 鈍くさいぞと笑う青空
はためいた万国旗からある国が消えたところで誰も気付かず
ヒーローになり損ねた膝滲む血が赤組よりも目立ち輝く