短歌の目 第6回:8月 倦んだ暑さの中で眠る
早々と8月の短歌の目です。
深夜のテンション(当社比)で詠んだものをそのままお届けします。
気に入った歌がありましたら、引用スターやブコメいただけますと幸いです。
短歌の目第6回8月のお題と投稿、怪談短歌です - はてな題詠「短歌の目」
主宰の卯野さん、いつもありがとうございます。
* ☆ * ☆ *
1.ジャワ
ジャワ島を越えてバリで死にたいね あまりに暑くて矛盾した日に
2.くきやか
紅色がくきやかに映ゆる横顔を眺めるためなら右目を捧ごう
3.蝉
絶え間なく「死ね死ね死ね死ねうわあああ」と叫んでいるのは蝉か、それとも
4.冥
水金地火木土天冥海のリズムをなくした理科の教科書*1
5.まつり
裾上げをまつり縫いですいすいと仕上げる背中はなぜだか大きく
6.日焼け
素足でも脱げないサンダル履くように残る日焼けが夏への未練
7.くちづけ
くちづけは売約済のスタンプじゃないからわたしはわたしのものです
8.風鈴
風もない熱帯夜には風鈴も倦んだ暑さの中で眠る
9.菊
10.【怪談短歌】
角部屋の隣は空き部屋真夜中にコール音4回響いて消える
* ☆ * ☆ *
怪談が一番難しかった。
ではでは、またお会いしましょう。
*1:天海冥が正しいのですが、わたしが習った当時は軌道の関係で天冥海と天海冥の過渡期だった