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さらさら録

日々のさらさらの記録

結婚しかないとか思っちゃうヤバい

独身が故の女の貧困 働けど資格取れど、この息苦しさ:朝日新聞デジタル
彼女達を自業自得と切り捨ててしまうのなら、それは現代国家であることを放棄しているようなものだ。結婚が前提の社会制度を改めようとせず個人の問題に帰結させるのでは誰も貧困から救われない

割と強めな言葉でブコメを書いてしまった。
結婚が前提の社会制度は、女性だけではなく男性をも幸せにしない、と思っている。


この前、会社の飲み会で30代半ばの独身男性が、「お前、結婚はしないのか?」と言われ
「そろそろした方がいいのかなって思うんですけどねー…」と煮え切らない返事をしていた。
「結婚してちゃんと家庭を持った方が上がりやすいって言われとるぞ」と言われていて、やっぱりどこの会社もそうなのか、とアルコールでぼんやりした頭で考えていた。

今はいくらか薄れてきたとはいえ、「男は結婚して家庭を持って一人前」という風潮が根強く残っていたこともある。
大きな会社であればあるほど、古い会社であればあるほど、それは残っていると感じている*1
以前勤めていた会社で新たに正社員として男性を雇う際、履歴書を眺めながら
「結婚してる人を選ばなあかん。独身はいつでも逃げれるけど、結婚してたら妻子がおるで逃げられん」
と上層部の人間が言っていたのも間近で聞いている。
その時に採用したのは既婚男性で、独身男性にはお断りを入れた。

非正規雇用の職にしか就けない独身男性が少なくない背景には、男性にとっての結婚が社会的担保のような面を今もなお残しているからなのかな、と考えている。
それは、女性の雇用が、結婚がセーフティネットであるという前提に立った非正規雇用メインであることと、表裏一体なのではないだろうか。



先の飲み会のとき、思わず「じゃ、契約結婚しませんか!?」と言いそうになった自分がいて、とてもびっくりした。
この前、契約社員仲間の年上女性*2から
「ねーねー、なんで結婚しないの?絶対いいお嫁さんになるってー。相手がいない?婚活パーティとか行ってみればいいじゃん」
なんて言われてしまったせい、なのかもしれない。
お酒を飲んでいたとはいえ、一瞬でも「わたしは今の仕事以上に働くことは難しいけど家のことならできるし、この人もぱっと見体面が整うし外食しなくて良くなるし、これってWin-Winじゃないか!?」と思ってしまったことは否定出来ない。
そして今になって、結局自分も古い価値観に囚われていること、社会的構造から抜け出せないことを思い知らされるのである。


結婚しないという価値観が浸透した反面、自己責任という言葉も浸透してしまった。
先の記事への反応を見ていたら、やっぱり将来的には結婚もせず非正規雇用者になった自分が悪い、と切り捨てられてしまいそうだ。
そうした反応を見るにつけ、わたしの中に、将来自己責任と切り捨てられたくないがために結婚したほうがいいんじゃないか、と思う部分があることも事実だ。
本当は、そうやっていつ切り捨てられるんだろうかと怯えたりしなくていい世の中になることで、より多くの人間が生きやすい社会になるんだろうけど。




結婚を前提とした社会は、男女とも幸せにしないのに。
いつまでみんな、それにしがみついているんだろう。
独身だろうと、男だろうと女だろうと、人間らしく生きたいだけなのに。

*1:そしてその最たるものが議員さん達なんだろうな

*2:彼女はとてもわたしをかわいがってくれていて、幸せになって欲しいと願っているための発言だとわかってはいる。けど、でも。

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