読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

さらさら録

日々のさらさらの記録

ひとりでバーに行ってみた 扉の向こう編

ひとりでバーに行ってみた お店選び編 - 生活とバウムクーヘンの続き。

とあるバーに目星をつけた私は、用事を済ませた後バーに向かった。月曜19時過ぎの繁華街はさすがに静かで、キャッチも少なく快適に歩ける。
服装はどんな服でもいいと書いてあったけど、大きなリボンタイ付きのブラウスにツイードのスカートと黒タイツにブーティという、仕事の用事で会食する時のような服装で行った。これなら大幅に外すことはないと睨んでのことだった。砕けすぎてもいないしかっちりしすぎてもないけどややフォーマル寄り。

大通りから少し奥に入ってほどなくしてバーが見えてくると、お店の前で女性3人連れとバーテンさんが立ち話をしていて身構える。どどどどどどうしよう、知り合いとか常連さんなんだろうか、CanCamみたいな女性の群れこわいよこわいよとビクビクしながら様子を伺っていたら、どうやら単に道を尋ねていただけの模様。
安心して、いざ突撃。

よく、バーというと重厚な木の扉をギイ…ッと開けるイメージがある。扉に金のプレートがかかってたりしたらなお最高。しかしそのバーは回転ドアだった。ガラスの回転ドアである。回転ドアに挟まれがちな人間なので、ここでそれをやったら恰好がつかないぞと慎重にお店に入る。
奥行きがあるお店で、使い込まれて飴色になったカウンターがすーっと伸びている。「あちらのお客様からです」ってスコーンとグラスを滑らせることも憚られるほどに立派、そして長い。先客は、手前でiPhone片手にグラスを傾けるサラリーマンと、奥で楽しそうに話しているジャンパーを着込んだおじさん2人の二組。暗い照明、壁一面に並ぶ様々なお酒のびん、「これだ!これだよ、バーは!」
テンションが上がってきたところで、高校球児のような眉毛をしたイケメンのバーテンさんに「こちらの席へどうぞ」と促される。「おひとりですか?」と聞かれなかったことに安心しつつスツールに腰掛ける。スツールのバランスを見誤って大きな音を立ててしまったのは内緒。

f:id:negi_a:20131118194414j:plain

「何にされますか?」と聞かれたので、「えっと、あの、初めてなんですが…」と切り出してみる。
バーテンさん「初めてなんですねー。どうして来ようと思われたんですか?」
私「(えっと、えっと、漫然と憧れていたとか、い、言えない…)ち、ちゃんとしたカクテルを飲んでみたかったんです!」
どう考えても憧れてたからって言ったほうがよかった。パニクってこういうことを言ってしまうあたりコミュニケーション能力に難がある。あーもうダメだ。そう思ってたのに。
「もちろん、本物のおいしいカクテルをお出ししますよ」と言ってバーテンさんはにっこりと笑ったのである。薄暗い店内なのに、あの瞬間まぎれもなく後光が見えた。
バーテンさん「今日は出張なんですか?」
私「(出張中の会社員に見えるんだ…!)出張じゃないんですけど、バーナビで見て気になってて、月曜の夜なら空いてるかな、入りやすいかなーと思って来たんです」
バーテンさん「それ正解ですよ!月曜でも遅い時間帯はちらほら見えるんですが、早い時間帯なら空いてますよ。週の前半の早めの時間が狙い目です」

自分の目論見が当たって飲む前からすっかりご機嫌。
しかしメインイベントは一人でさらっとおいしくお酒を飲むことである。
「何にされますか?」

以下続く。
続編:ひとりでバーに行ってみた いただきます編 - 生活とバウムクーヘン

(c)2015 nagisarasa All Rights Reserved.