さらさら録

日々のさらさらの記録

行き過ぎた自尊心の低さは傲慢になる、のかも

 先日、朝の通勤途中でこれを読んで苦しくてたまらなくなった。

彼氏に「かわいい」と言われると嫌いになる

増田と同じタイプだ。容姿でいじめられたこともあってコンプレックスがすごいんだけど、褒め言葉を受け取れないのは褒めてくれた人を否定してることになるからどんどん苦しくなる。お互い少しずつ慣れていこうよ

2015/12/08 08:38

 ブコメに書いたように、わたしは(彼氏に限らず)かわいいと言われることが苦手だ。セルフ・ハンディキャッピングでもなんでもなく、自分は劣った容姿をしている。増田のように、客観的な評判を気にしているわけではない。容姿でいじめられたことや街中で「あいつすっげーブス」なんて言われることが積み重なっていき見事なコンプレックスに育ってしまった。なので、褒め言葉をどう受け取ればいいのかがわからない。同じように、人からの優しさも受け取ることができず、甘え方もわからない。それはすべて自己肯定感やら自尊心の低さに帰結するもので、じゃその自己肯定感や自尊心を上げるためにどうすればいいのかがわからない。「自分を愛せない人間は他人から愛されない」なんて言うけど、愛され方も愛し方がわからない人間はどうすればいいんだろう、という卵が先か鶏が先か状態である。
 褒め言葉や優しさを受け取れないことは、わたしを苦しめている。褒めてくれた人や優しくしてくれた人を否定することになる、傷つけているということが自分でもよくわかっているのだ。先日も友人に、「褒められた言葉を否定することは相手の目が節穴だと言っているようなもの、人を巻き込むことなんだから受け入れなさい」と言われたところである*1。そうやって人を傷つけてしまうことが苦しくて、でも自分を認めることができなくて苦しくて、どうしていいのかわからない。自分から褒めたりすることはできるのに(というか思ったことを口にしているだけなのに)、どうして逆はできないんだろう。優しい人を傷つけたり踏みにじったりしたくないのに、どうして自分を認められず褒め言葉を否定せずにいられないんだろう。
 こうしたことを先日クリニックで話したら、「言葉を選ばずに言えば、それはあなたの傲慢ですよ」とドクターに言われた。自分の思う100%完璧な自分しか許せない、弱い自分を認めないということは傲慢なんだと。頭を殴られたようなショックだった。人を傷つけるのみならず、自分が嫌な人間になってしまっていることを目の当たりにした。行き過ぎた謙遜は美徳なんかじゃないし、行き過ぎた自尊心の低さは傲慢にもなり得るのだ。そんなつもりは微塵もなかっただけにショックだった。
 どうすればいいのかは、まだ正直わかっていない。だけど、周りの優しい人たちを傷つけたくない、離れていってほしくないのは事実で、このままだと何も残らず自分だけが取り残されるであろうことも薄々わかっている。だから、わたしは不完全な自分を認めて受け容れ、褒め言葉や優しさを素直に受け取れるようになりたい。その途中で待ち構えている痛みは、これまでコンプレックスから逃げてきた分の報いだ。その痛みを抱えながらも、「自分は弱い」と素直に言い切れるような強い人間になりたい。

*1:その友人には、冒頭の増田について「どうしてわざわざ自分を傷つけるものを読みに行くんだ」とも言われた。もっともである

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