「またね」と手を振って
ひさしぶりに会う友人と飲んだ。その友人とはTwitterで知り合い、何度か一緒にライブに行ったりしている。離れたところに住むためなかなか会えないが、こうして久々に会えてとてもうれしかった。
音楽の話なんかをしながら飲んで、ほどよく酔って笑った。遅い時間から会ったのもあるけど、あっという間に終電の時間になってしまった。改札でハイタッチして、「またねー」と言い合って笑って手を振って別れた。
わたしは決して友人が多いとは言えないけど、その質は高いと思っている。そして、久々に会っても変わらず話ができて、笑って「またね」と手を振り合って別れられるということは、とても代え難いものなんじゃないか。そんなことを、反対側ホームの電気が消えた終電に揺られながら思った。そして、その代え難いものを大切に手入れして持ち続けていきたいとも。
ありがとう、友人たち。
短歌の目 5月 束ねるリボンに棘抜け落ちて
tankanome.hateblo.jp
今月もよろしくお願いします!
1.青葉
目に青葉 君には光 白いシャツ 鰹のたたきを夕食とする
2.くつ
ぽろぽたと可憐に鳴らす水琴窟そのやさしさでうたい続けて
3.カーネーション
薔薇とカーネーションを間違える人が束ねるリボンに棘抜け落ちて
4.衣
ブラウスを干したベランダ眩しくて飛鳥時代の衣を思う
5.夕なぎ
夕なぎを繰り返す街終わらない営みの中眠りにつくひと
テーマ詠 運動会
並べない列の向こうで揺れている赤白赤白まあるい頭
頭上にも目前にも網絡められヒトからムシへと変えられていく
ピストルの半音後から走り出す 鈍くさいぞと笑う青空
はためいた万国旗からある国が消えたところで誰も気付かず
ヒーローになり損ねた膝滲む血が赤組よりも目立ち輝く